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投稿日:2026年7月23日

フェンスの倒壊リスク|ぐらつきを放置した場合に起こること

フェンスを押したときに支柱の根元が動く、上から見ると微妙に傾いている、面材の一部が外れかかっている。こうした状態に気づいても、すぐに倒れるわけではないため、そのままにしてしまうことは少なくありません。実際、ぐらつき始めてから完全に倒れるまでには年単位の時間がかかることもあります。

ただし、この「時間がかかる」という性質が判断を難しくします。少しずつ進む劣化は日常のなかでは気づきにくく、住まわれている方の感覚が状態の変化に慣れてしまいます。そして倒壊そのものは、台風や強風、地震といった一時的な力がかかったときに、前触れなく起こります。前日まで問題なく立っていたフェンスが、一晩で倒れているという形です。

この記事では、フェンスがぐらつき始めてから倒壊に至るまでの進行の過程、種類別の劣化の出方、倒れた場合に生じる責任と負担、自分で確認できる危険度の見分け方、補修と交換の判断基準、そして点検の目安までを整理しました。放置するか対応するかを判断する材料としてお読みいただければと思います。

結論|ぐらつきの放置が危険な理由

結論から言うと、フェンスのぐらつきを放置してはいけない理由は3つあります。第一に、ぐらつきは自然に止まらず必ず進行すること。第二に、倒壊は強風や地震のときに突然起こるため、事前に「もう危ない」と気づく機会がないこと。第三に、倒れた先に人や車、隣家がある場合、所有者側が責任を問われる立場になることです。

ぐらつきが進行する仕組みは単純です。フェンスが揺れるたびに支柱と周囲の固定材の間にわずかな隙間が生まれ、その隙間に雨水が入ります。水は支柱の腐食を進め、固定材をさらに緩めます。緩みが大きくなるほど揺れ幅が増え、揺れが増えるほど隙間が広がる。この繰り返しで進行が加速します。つまり、放置している期間は「様子を見ている」のではなく「劣化を進めている」時間になります。

もう一つ押さえておきたいのが、倒壊の力のかかり方です。フェンスは風を受ける面が広いため、風速が上がると支柱の根元に大きな力が集中します。風の力は風速の2乗に比例して増えるため、風速が2倍になると力は約4倍になります。普段の風では問題なく耐えている状態でも、台風時には一気に限界を超えることがあります。

フェンスが倒壊に至るまでの進行過程

劣化は段階を追って進みます。どの段階にあるかを把握できると、対応の緊急度が判断しやすくなります。

段階1|支柱周りにわずかな隙間ができる

最初の変化は、支柱の根元とモルタルやコンクリートの境目に髪の毛程度の隙間が入ることです。この段階では手で押しても動かず、見た目にも異常はありません。気づくとすれば、雨のあとに支柱の周りに水がしみた跡が残る、境目に細い線が見える程度です。

この隙間ができる原因は、風による繰り返しの揺れ、材料の温度による伸縮、そして施工時の充填が不十分だった場合の初期の空隙です。この段階で隙間を埋める処置をしておけば、進行はほぼ止まります。対応の費用も最も小さく済む段階です。

段階2|支柱の腐食や腐朽が進む

隙間から入った水が支柱の内部や外周にとどまり、材質に応じた劣化が始まります。スチール製であれば錆、木製であれば腐朽、アルミであれば表面の腐食です。とくに問題になるのは、地面と接する境目の部分です。ここは常に湿りやすく、空気にも触れるため、劣化が集中します。

この段階の特徴は、外から見える部分は健全なのに、地面との境目だけが弱っていることです。支柱の上のほうを見ても状態が分からないため、根元を直接確認する必要があります。押すと根元がわずかに動くようになるのがこの段階です。

段階3|基礎や固定部が緩む

支柱そのものではなく、支柱を支えている基礎の側が緩む段階です。ブロックの上にフェンスを立てている場合、ブロックの穴に入れたモルタルが割れて支柱ごと動くようになります。独立基礎の場合は、基礎のコンクリートと周囲の土の間に隙間ができ、基礎が土のなかで動く状態になります。

ここまで進むと、押したときの動きが明らかになります。支柱の根元が数ミリから1センチ程度動く、揺らすと上部が大きく振れる、隣の支柱との間で高さがずれてくるといった変化が出ます。この段階では隙間を埋めるだけでは戻らず、支柱の再固定や基礎のやり直しが必要になります。

段階4|強風や地震で一気に倒れる

緩んだ状態で強い力がかかると、支柱が根元から折れる、あるいは基礎ごと抜けて倒れます。倒れ方は一気で、途中で止まりません。倒れる方向は風向きや傾きの向きに左右されますが、道路側に倒れることも隣地側に倒れることもあります。

この段階に至る前に前兆がないわけではありません。段階3のぐらつきは前兆です。ただ、その前兆が出てから倒壊までの期間が読めないため、「まだ大丈夫」という判断が成立しない点が難しいところです。

段階 状態 確認できる兆候 対応の規模
段階1 固定部に細い隙間 押しても動かない・境目に線 隙間の充填のみ
段階2 支柱の根元が劣化 押すとわずかに動く・錆や変色 支柱の補強・再固定
段階3 基礎や固定部が緩む 根元が数ミリ以上動く・傾き 支柱交換・基礎のやり直し
段階4 強い力で倒壊 前兆なく一気に倒れる 撤去と新設・周辺の復旧

フェンスの種類別に見た劣化の進み方

使われている材質と形状によって、弱くなる箇所と進行の速さが変わります。

アルミ形材フェンス

現在の住宅で最も多く使われている種類です。アルミは錆びにくく、支柱本体の腐食は比較的ゆるやかに進みます。そのため弱点になるのは支柱そのものより固定部で、ブロックの穴に入れたモルタルの割れや、独立基礎の緩みから進行します。本体が健全なため、支柱の再固定で対応できるケースが多い種類です。

一方で注意が必要なのは、アルミは強い力がかかったときに変形して戻らない性質があることです。一度大きく傾くと、直しても支柱に曲がりが残ることがあります。この場合は支柱の交換が必要になります。

スチールメッシュフェンス

線材を格子状に組んだ種類で、風を通すため風圧を受けにくいという利点があります。ただし材質がスチールのため、塗装やめっきが傷んだ箇所から錆が進みます。とくに劣化しやすいのが、線材の交差部と、支柱の地面との境目です。

錆が進むと線材が細くなり、最終的には破断します。フェンス面が破断すると全体の強度が落ち、支柱への負担が増えます。表面に錆が広がり始めた段階で塗装の手入れをしておくと、寿命を延ばせます。

木製フェンス・ウッドフェンス

天然木を使ったフェンスは、腐朽と虫害が主な劣化の要因です。進行が最も早い種類で、地面に接する部分から腐り始めます。表面は健全に見えても、内部が空洞になっていることがあり、手で押すと簡単に折れる状態まで進んでいる場合があります。

確認の方法として、支柱の根元をドライバーの柄などで軽くたたき、音を聞く方法があります。詰まった音であれば内部が健全、軽く空いた音がする場合は内部の腐朽が疑われます。木製は定期的な塗装の塗り直しで寿命が大きく変わるため、手入れの有無が状態を分けます。

樹脂・人工木フェンス

腐らないことが利点ですが、紫外線による劣化で徐々に脆くなります。年数が経つと衝撃で割れやすくなり、面材の一部が欠ける形で劣化が現れます。支柱に金属の芯材が入っている構造が多く、その芯材の腐食が進行の要因になります。

ブロック塀の上にフェンスを載せた構造

既存のブロック塀の上部にフェンスを立てている形は住宅で広く見られます。この構造で注意したいのは、フェンス側に問題がなくてもブロック塀の側が弱っている場合があることです。塀の内部の鉄筋や基礎に問題があると、フェンスの重量と風圧が加わって塀ごと倒れることになります。

この場合、フェンスだけを直しても安全性は改善しません。塀の状態を含めて確認する必要があり、対応が塀の解体と積み直しに及ぶこともあります。設置から年数が経った塀にフェンスが載っている場合は、両方を一体で見ることが必要です。

目隠しタイプのフェンス

面材の隙間が少なく視線を遮る種類は、風を受ける面積が大きくなります。同じ高さでも、風を通す格子状のものと比べて支柱にかかる力が大きくなり、その分だけ基礎と支柱の強度が求められます。

目隠しフェンスで起きやすいのが、後から板を増やして隙間を埋めた場合の問題です。当初は風を通す設計だったものに面材を足すと、想定を超える風圧がかかります。既存のフェンスに目隠しの部材を追加する場合は、支柱と基礎が新しい風圧に耐えられるかを確認する必要があります。

種類 弱くなりやすい箇所 劣化の進み方 点検の目安
アルミ形材 固定部・支柱の変形 ゆるやか 10〜15年
スチールメッシュ 線材の交差部・根元の錆 中程度 7〜10年
木製・ウッド 地面との境目・内部の腐朽 速い 5年前後
樹脂・人工木 面材の割れ・芯材の腐食 中程度 10年前後
塀の上に載せた形 塀の鉄筋・基礎 塀の年数に依存 塀の設置年数を基準
目隠しタイプ 支柱の根元・基礎 風圧の影響が大きい 5〜10年

倒壊した場合に生じる責任と負担

フェンスが倒れて人や物に被害が出た場合、所有者の側が責任を問われる立場になります。

工作物の管理責任という考え方

民法には、土地に設置された工作物の設置や保存に不備があって他人に損害を生じさせた場合、その占有者や所有者が損害を賠償する責任を負うという定めがあります。フェンスや塀はこの工作物に含まれます。自然災害が引き金であっても、不備があったと判断されれば責任が生じ得るという構造です。

ここで重要になるのが、劣化に気づいていたかどうかという点です。ぐらつきを認識しながら対応していなかった場合と、定期的に点検し必要な補修を行っていた場合では、評価が変わります。具体的な判断は個別の事情によりますので、実際に被害が生じた場合は弁護士など専門家にご相談ください。

被害の範囲は予測しにくい

倒壊による被害は、フェンス自体の損傷にとどまりません。隣家の外壁や窓、駐車中の車、通行中の人や自転車、電線やガス管、道路への飛散による通行の妨げまで及ぶ可能性があります。倒れる方向と、その先に何があるかで結果が大きく変わるため、事前に自分の敷地のどちら側にリスクがあるかを把握しておくことが役に立ちます。

とくに注意したいのは、通学路や歩道に面している場合、そして駐車スペースに面している場合です。人が通る側に倒れる構造になっているなら、対応の優先度を上げる判断が必要になります。

保険の扱い

住宅の火災保険や共済に、風災による損害の補償が含まれていることがあります。ただし補償の対象は契約内容によって異なり、フェンスや塀といった建物外の構造物が対象に含まれているかは確認が必要です。また、経年劣化による損害は補償の対象外とされることが一般的です。

つまり、劣化を放置した結果として倒れた場合、保険で費用がまかなえない可能性があります。契約内容を一度確認し、対象範囲と免責の条件を把握しておくとよいでしょう。

倒れる先 想定される被害 対応の優先度
歩道・通学路 通行人・自転車への直接の被害 最も高い
車道 走行中の車・通行の妨げ 高い
隣家の建物側 外壁・窓・設備の損傷 高い
駐車スペース 車両の損傷 中程度
自宅の敷地内 植栽・設備・フェンス本体 中程度
電線・配管の付近 断線・漏れなど二次的な被害 高い

危険度の見分け方|自分で確認できる項目

専門的な調査の前に、住まわれている方が確認できる範囲があります。晴れた日に、10分程度で一通り見ることができます。

確認の順序としては、まず全体を離れて見て傾きの有無を確かめ、次に支柱を一本ずつ手で押して動きを確かめ、最後に根元と面材の状態を近くで見る、という流れが効率的です。

傾きを見るときは、フェンスの端から視線を沿わせるようにして、支柱の並びが直線になっているかを確認します。一本だけ傾いている場合、その支柱の固定に問題があります。全体がゆるやかに傾いている場合は、基礎や地盤に関わる可能性があります。

支柱を押すときは、体重をかけて強く押すのではなく、片手で軽く前後に揺らす程度にしてください。すでに弱っている場合、強く押すと倒れる恐れがあります。動きがある場合は、その支柱に印を付けて記録しておきます。

確認する項目 方法 危険度が高い状態
全体の傾き 端から視線を沿わせる 並びが直線でない
支柱の動き 片手で軽く前後に揺らす 根元が数ミリ以上動く
根元の固定部 境目を近くで見る 隙間・ひび・欠けがある
支柱内部の状態 根元を軽くたたいて音を聞く 軽く空いた音がする
面材の固定 端の部分を手で持って確認 外れかかっている
下の塀の状態 目地とひびの位置を見る 縦方向のひび・目地の割れ
周囲の地面 支柱の周りを見る 土が沈んでいる・水がたまる

倒壊しやすくなる条件

同じ年数が経ったフェンスでも、置かれている条件によって危険度が変わります。

まず高さです。高いフェンスは風を受ける面積が大きく、支柱の根元にかかる力も大きくなります。次に面材の形状で、隙間の少ない目隠しタイプは風圧を受けやすくなります。設置場所も影響し、建物の間を風が抜ける位置、周囲に遮るものがない開けた場所は風の力が強くかかります。

地面の条件も関わります。柔らかい土、水がたまりやすい場所、盛土の上に設置されている場合は、基礎が動きやすくなります。あわせて、フェンスに沿ってつる性の植物が絡んでいる場合、植物が風を受ける面になり、さらに重量も加わるため負担が増えます。

車の出入りがある場所も要注意です。駐車の際に軽く接触することが繰り返されると、目に見える損傷がなくても支柱の固定が緩みます。駐車スペースの脇に立っているフェンスは、他の場所より確認の頻度を上げておくとよいでしょう。

条件 リスクが上がる状況
高さ 高いほど根元にかかる力が増える
面材の隙間 隙間が少ないほど風圧を受ける
設置場所 建物の間・開けた場所は風が強い
地面の状態 柔らかい土・盛土・水がたまる場所
植物 つる性の植物が風を受け重量も加わる
車の接触 駐車時の軽い接触の繰り返し
後付けの部材 目隠し材を追加して風圧が増えた

補修で済む場合と交換が必要な場合

状態によって対応の範囲が変わります。判断の分かれ目になるのは、支柱本体が健全かどうかです。

支柱本体に問題がなく、固定部だけが緩んでいる場合は、支柱周りの固定材を除去して打ち直す方法で対応できます。この場合、フェンス本体をそのまま使えるため、工事の規模は小さく収まります。ただし固定材を打ち直しても、周囲の基礎そのものが弱っている場合は同じことが繰り返されます。

支柱に腐食や曲がりがある場合は、支柱の交換が必要です。既存の面材が使える場合は支柱だけの交換で済みますが、面材と支柱が一体の製品や、製造が終わっている製品では、その区間ごとの交換になります。年数が経った製品は同じものが手に入らないことがあり、隣の区間と見た目が変わる可能性があります。

基礎やブロック塀の側に原因がある場合は、対応の範囲が広がります。基礎のやり直し、塀の一部または全部の解体と積み直しが必要になり、工期も費用も大きくなります。この判断のためには、地面より下の状態を確認する必要があります。

費用を抑える観点で覚えておきたいのは、早い段階で対応するほど範囲が小さいということです。段階1の隙間を埋める処置と、段階4まで進んで倒壊したあとの復旧では、必要な工事がまったく別のものになります。

状態 主な対応 工事の規模
固定部に隙間のみ 隙間の除去と充填 半日程度
支柱は健全・固定部が緩む 固定材の打ち直し 1日程度
支柱に腐食や曲がり 支柱の交換 1〜数日
面材の破損が広範囲 区間ごとの交換 数日
基礎が動いている 基礎のやり直しと再設置 数日〜1週間
下の塀に問題がある 塀の解体と積み直し 1〜2週間

応急的にできる対応と避けたい対応

すぐに工事ができない場合の暫定的な対応と、やってはいけない対応を整理します。

まず暫定対応として、傾いている側に控えの材を立てて支える、面材の一部を外して風を通す面積を増やす、周囲に人が近づかないよう囲いを設ける、といった方法があります。台風の接近が予想される場合は、面材を一時的に外すことで風圧を減らせます。ただしこれらはいずれも一時的な措置で、根本の対応にはなりません。

避けたいのは、支柱の根元に固まる材料を上から流し込むだけの処置です。既存の隙間や劣化部分を除去せずに材料を足しても、内部の空隙は残り、劣化した支柱の強度は戻りません。表面上は直ったように見えるため、かえって問題を見えにくくします。

もう一つ避けたいのが、傾いたフェンスを力で押し戻す方法です。アルミやスチールは変形が残り、押し戻す過程で支柱の根元にさらに損傷が加わります。基礎が緩んでいる場合は、押し戻すことで基礎の周りの土がさらに崩れます。

区分 内容
暫定的にできる 傾いた側に控えの材を立てて支える
暫定的にできる 面材を一部外して風を通す
暫定的にできる 囲いを設けて人が近づかないようにする
避けたい 劣化部分を除去せず材料を流し込むだけ
避けたい 傾いたフェンスを力で押し戻す
避けたい ぐらついた状態のまま目隠し材を追加する

点検の目安と時期

定期的に見るタイミングを決めておくと、変化に気づきやすくなります。

確認するとよい時期は、台風のあと、強い地震のあと、そして年に1回から2回の定期的なタイミングです。台風や地震の直後は、外から見て問題がなくても固定部に緩みが生じている可能性があります。前後で写真を撮っておくと変化が分かります。

定期の点検は、季節としては梅雨の前と冬の前が向いています。梅雨の前に見ておけば、雨が続く期間の前に対応できます。冬の前は、寒冷期の凍結による膨張の前に状態を把握するという意味があります。

設置からの年数も目安になります。木製であれば5年前後から状態の変化が出始め、金属製やアルミ製であれば10年から15年で固定部の点検が必要になることが多くあります。ブロック塀の上に載っている場合は、塀の設置年数のほうが判断の基準になります。

タイミング 見ておきたいこと
台風のあと 支柱の動き・面材の外れ・傾きの変化
強い地震のあと 固定部の隙間・下の塀のひび
梅雨の前 根元の劣化・周囲の水はけ
冬の前 ひびの有無・固定部の状態
設置5年前後 木製の腐朽・塗装の状態
設置10〜15年 金属製の固定部・支柱の腐食

交換や新設のときに倒壊リスクを下げる考え方

今後の対応として交換や新設を検討される場合、選び方の段階でリスクを下げられる部分があります。

一つは、風の条件に合わせて種類を選ぶことです。周囲に遮るものがない開けた場所や、建物の間を風が抜ける位置では、隙間の少ない目隠しタイプは負担が大きくなります。目隠しを希望される場合でも、板の間にわずかな隙間を設けた形状、あるいは板を前後にずらして配置する形状を選べば、視線は遮りながら風を通せます。

もう一つは、基礎の仕様を確認しておくことです。ブロックの穴に支柱を入れる形と、独立した基礎を設ける形では、耐えられる力が変わります。高さのあるフェンスや目隠しタイプを選ぶ場合、基礎の寸法と埋め込み深さが製品の指定を満たしているかが重要になります。見積もりの段階で、基礎の仕様が項目として記載されているかを確認しておくとよいでしょう。

あわせて考えておきたいのが、部分的な交換ができる構造かどうかです。支柱と面材が分かれた製品であれば、傷んだ箇所だけを後から交換できます。一体型の製品は見た目の統一感がありますが、劣化したときに区間ごとの交換になります。長く使う前提であれば、将来の手入れのしやすさも判断の材料になります。

業者に依頼するときに伝えておきたいこと

現地を見てもらうときに、事前に情報を整理しておくと診断が正確になります。

伝えておきたいのは、いつからぐらつきに気づいたか、どの支柱に症状があるか、設置からおおよそ何年経っているか、過去に補修をしたことがあるか、台風や地震のあとに変化があったか、そして倒れた場合に何が被害を受ける位置にあるかです。写真があれば、症状の箇所と全体の両方を用意しておくと伝わりやすくなります。

複数の業者に見てもらう場合は、同じ条件で比較できるようにしてください。A社が支柱の再固定を前提に、B社が全面の交換を前提に見積もると金額が大きく変わりますが、これは対応範囲が違うためで、どちらが安いという比較にはなりません。何をどこまで直す前提の見積もりなのかを、それぞれに明記してもらうことが比較の前提になります。

大澤工業は埼玉県草加市を拠点に、フェンス工事をはじめとする外構工事・エクステリア工事を関東一円で承っております。対応できる工事の内容は業務案内はこちらから、これまでの施工内容は施工実績はこちらからご覧いただけます。フェンスのぐらつきや傾きでお気になる点がある場合、また既存のブロック塀を含めた確認をご希望の場合は、お問い合わせはこちらからご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 少しぐらつく程度なら放置しても大丈夫ですか

A. ぐらつきは自然に止まらず進行します。揺れるたびに固定部の隙間が広がり、その隙間から入る水が支柱の劣化を進めるため、放置している期間は劣化が進む時間になります。押して根元が動く状態であれば、早めに確認することをおすすめします。

Q. 倒壊する前に前兆はありますか

A. ぐらつきや傾きが前兆にあたります。ただし前兆が出てから倒壊までの期間は読めません。倒壊自体は台風や地震のときに一気に起こるため、直前に危険を察知する機会はほとんどないと考えてください。

Q. フェンスが倒れて隣家に被害が出た場合、責任はどうなりますか

A. 土地に設置された工作物の設置や保存に不備があって損害が生じた場合、占有者や所有者が賠償責任を負うという定めが民法にあります。自然災害が引き金であっても、不備があったと判断されれば責任が生じ得ます。個別の判断は事情により異なりますので、実際に被害が生じた場合は弁護士などの専門家にご相談ください。

Q. 火災保険で修理の費用は出ますか

A. 風災による損害を補償する契約であれば対象になる可能性がありますが、フェンスや塀が補償の範囲に含まれているかは契約内容によります。また、経年劣化による損害は対象外とされることが一般的です。加入されている契約の対象範囲と免責の条件をご確認ください。

Q. 支柱の根元に材料を流し込んで固めれば直りますか

A. 表面上は固まりますが、内部の空隙や劣化した部分は残るため、強度は戻りません。見た目が直ったことで問題が見えにくくなり、かえって危険な状態になることがあります。劣化部分を除去したうえでの再施工が必要です。

Q. 傾いたフェンスを自分で押し戻してもよいですか

A. おすすめできません。アルミやスチールは変形が残り、押し戻す過程で支柱の根元にさらに損傷が加わります。基礎が緩んでいる場合は周囲の土が崩れ、状態が悪化します。すでに弱っている場合は倒れる恐れもあります。

Q. フェンス全体を交換する必要がありますか

A. 支柱本体が健全で固定部だけが緩んでいる場合は、支柱の再固定で対応できることがあります。支柱に腐食や曲がりがある場合は交換が必要です。基礎やブロック塀の側に原因があると範囲が広がります。地面より下の状態を確認したうえでの判断になります。

Q. つる性の植物を絡ませていますが影響はありますか

A. 影響があります。植物が茂ると風を受ける面になり、雨に濡れた状態では重量も加わるため、支柱と基礎への負担が増えます。フェンスの状態に不安がある場合は、絡んでいる範囲を減らすことも対応の一つになります。

Q. 台風の前にできる対応はありますか

A. 面材の一部を外して風を受ける面積を減らす、傾いている側に控えの材を立てて支える、周囲に人が近づかないよう囲いを設けるといった暫定的な措置があります。いずれも一時的な対応ですので、台風が過ぎたあとに根本的な対応を検討してください。

Q. 点検はどのくらいの頻度で必要ですか

A. 年に1回から2回の定期的な確認と、台風や強い地震のあとの確認が目安になります。木製は5年前後、金属製やアルミ製は10年から15年で固定部の点検が必要になることが多くあります。ブロック塀の上に設置されている場合は、塀の設置年数を基準に考えてください。

この記事を書いた理由

著者 – 大澤工業

埼玉県草加市を拠点に、フェンス工事やブロック工事を含む外構工事・エクステリア工事を関東一円で承っております。ご相談をいただくなかで多いのが、「以前からぐらついていたが、台風で倒れてしまった」というご連絡です。倒れたあとの復旧は、範囲も費用も、ぐらつきの段階で対応した場合とは別のものになります。

ぐらつきに気づいた時点で対応するかどうかの判断が、その後の負担を大きく変えます。この記事では、進行の段階と自分で確認できる項目を具体的にお伝えしました。判断の材料になれば幸いです。会社概要・アクセスはこちらからご確認ください。

大澤工業
〒340-0043
埼玉県草加市草加3丁目1-17
TEL:070-9119-6510 FAX:048-916-4400

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